「ま、知らないと言うなら、壊していいと言う指示だからな。」

まさか次に出てくる言葉に、私は衝撃を受ける。

「鴻巣さんの指示さ。」

息が出来ない。
クラクラする。

「お前もよく知ってる男だよ。鴻巣泰我さ。」

有馬さんの相棒になった人が私を壊すように…指示した?

「う…そよ。そんなわけ…。」

「あるさ。奴は澤田組の組員だからな。」

私の髪を再び掴み、耳元で囁く。

「お前は澤田の籠に、まんまとハマったんだ。」

頭が真っ白になる。

事件の詳細にあった知らない2人の人物は、姫野組の人間だった…。

と言うことは、その人までも私が殺した?

「理解したようだな。そうさ、お前が両親共に殺したんだ。」

声は聞こえるのに、目の前が暗くなる。


私は、涙で濡らしている床を見つめながら、深い深い闇に堕ちていったー…。

「壊れたな。」

清水は笑いながら私を見下ろし、電話を掛ける。

「鴻巣さんです?今姫野の娘は闇に落ちました。えぇ…は!?どう言うことっすか!?」

急に慌てる清水。
扉からは、難いの良い男が顔を出す。

「姫野の大切な姫を守るためさ。」

そう言って、清水を殴る人物を見て息をのむ。

その人物に驚きながら、私は意識をまた飛ばしてしまった。

私のそばに、難いの良い男が近よる。

「姫、こんなことをしてしまい申し訳ありません。全ては貴方と姫野を守るためー…。」

そう言葉を残すと、男は倉庫を後にしたー…。