「それで？川城の方は何か掴めたか？」

話をそらすように話題を変えると、普段鋭い龍也の目が更に鋭くなった。

「…鴻巣泰我って知ってるか？」

鴻巣って、あの有馬さんと一緒にいた刑事のことか。

「あぁ。有馬さんの新しい相棒らしい。それがどうした？」

「聞いて驚くなよ？そいつ、表向きは刑事なんだが…。」

珍しく歯切れ悪くしゃべるな。

「なんだよ。はっきり言えよ。」

「…確信はつけないが、あいつは澤田組の犬だ。」

「は！？」

澤田組の犬！？
どういうことだ？

刑事じゃねーのかよ。

「ただ…この情報には細工がしてあって、まるで何かの情報を隠すように今の情報があったんだ。」

鴻巣泰我が、何かを隠すように澤田組組員という情報を載せたのか？

ワケわからねぇ。

「何故、今ある情報で隠す必要があるんだ？」

「それが分かれば苦労しねーよ。」