「でもよー。澤田が動き始めてるかもしんねーのに、よくお泊まり許可したな。」

「神子芝に相談されたんだよ。」

「あぁ、あの晶にめげずにくっついてる子か。何て相談されたんだよ?」

コイツ、面白がってやがるな。

「莉依が、何やら思い詰めてっから、気晴らしに出掛けさせたいと。」

むしろ、俺に敵対心もってないか?ってくらいだ。

「もちろん清宮さんも来るでしょ?仕事なら別荘ですれば問題ないでしょ?と。あれは絶対、"行くわよね?行くはずがないわよね?"が言葉に隠されてる…。」

「それで川城も巻き添えを食ったと。」

「お前は、妹に頼まれたんだろ?」

妹とは、椿のことだ。
妹の頼みだと、緩くなるこいつ。

「まぁな。大好きな大好きな姫ちゃんを少しでも元気付けようなんだと。愛されてんなー。」

思わず笑いが漏れてしまった。

神子芝も、こいつの妹も、莉依を大切にしてくれてるんだな。

まぁ…、神子芝はほぼ強制的に言ってたが。

「ま、神子芝のことだ。強制的に決まったんだろ?」

お前は何で分かるんだ?
何でもお見通しのような感じがする。

「俺の可愛い可愛い椿に頼まれちゃーな。頼み事を無下に出来ないだろ?」

確かにな。