嫌な予感は的中する。
授業を受けていると、何やら外が騒がしいことに気が付く。
窓の外に目をやると、そこには複数の男たちが立っていた。
しかもバイクをふかしながら。
赤、黄色、緑…。
どんだけカラフルなの?
虹色できるんじゃないかと思うほどの頭の色。
門には数百人もの暴走族が集まったいた。
今時そんな音だす奴いるのか?ってくらい、ラッパの音を鳴り響かせる。
教室はざわつき、教授たちは外に出て止めようとしている。
ダサっ!
そう言いたい気持ちを押さえていると、男たちが叫び出した。
「姫野莉依がいることは知ってるんだ!」
「出てこい!」
「出てこねーと、ここ潰すぞ!?」
周りの視線は私に向く。
名指しされちゃね。
そりゃ見るわな。
「行くしかないか…。」
仕方なく校門へ向かう。
私は平和に過ごしたいのに、ここ最近はそれを壊そうという輩が多い。
後をつけられたり、脅迫文が名指しで学校に届くし…。
私きっと、貴方達より歳上だけど。
こんなところまで来て、何を威張りたいのやら。
校門までの道のりで考える。
あーあ。
平和に過ごしたいのに、何で私は巻き込まれるかな…?
これも組の娘として生まれた定め?
ちゃっちゃと終わらせないと…。
私はそう思いながら、校門へと足を速めた。

