余韻に浸りたかったが、それはすぐさま壊された。
縁側の奥から、晶さん、礼ちゃん、慶ちゃん、樹さん、優理さんが覗いていたのだ。
礼ちゃんは笑いながら、出てきた。
「あかん!告白ブッ飛ばして、プロポーズしとる!」
「若の想いは強いですからね。自覚前もそうでしたが。」
「やっと、くっついた。長かったな。」
「こりゃ祝いだな!」
「莉依ちゃんが、お嫁に!翔樹が何かやらかしたらすぐに言うのよ!」
礼ちゃん、晶さん、慶ちゃん、樹さん、優理さんの順でマシンガン並みに話される。
私は、翔ちゃんの腕の中から顔を出して皆を見てたのだが、今までの一部始終を見られていたかと思うと、冷静ではいられなかった。
私の顔はみるみる真っ赤になり、恥ずかしさが強く出てしまった。
そんな時、私の顔を翔ちゃんは自分の胸に押し当てた。
突然のことにどうしたら良いのか解らずにいると、翔ちゃんが皆に冷たく言い放つ。
「莉依の可愛い顔、見んなよ。俺のだ。」
え!?
翔ちゃんって、そんなこと言う人だった?
まさかの言葉に、目をパチクリしてしまう。
「出ました。若の独占欲。」
「今に始まったことや無いねんけどな。」
「確かに。」