「ほう、まだ正気を保ってるとな。」

澤田は、私に向かって追い討ちをかけるように話し出す。

「お前が殺したんだ。」

息を吸うのもままならないくらいに、私は取り乱す。

「や…めて…。」

うるさい…。

「お前のせいで4人も死んだんだ。」

うるさい…。

「人殺し。」

「…っうるさいうるさい!」

足に力が入らず、膝をついてしまう。

「お前はもう、人殺しなんだよ。」

澤田のねっとりした言葉が耳に残る。

何も聞きたくない。
何も見たくない。

「ぐっ…。」

「莉依!?」

「莉依ちゃん!」

辛うじて意識はあるものの、腹部を殴られ、息を吸うのも苦しくて出来ない。

「…っ…あ…かはっ!」

澤田は、私の髪を掴んで顔を近付ける。

「くくっ。はははっ。早く壊れろよ。」

息を止めてばかりで、吸うことも吐くことも出来ず、身体が言うことを聞かずに倒れてしまう。

それを見ながら、澤田は高らかに笑う。
気持ち悪いねっとりとした声で。

壊れろ…か。

壊れすぎてて、何処を壊れるべきなのか…。

意識を失いそうになった時、私の後ろから、大好きな人の声が聞こえてきた。

「莉依!」