「優杏さんはこの事は?」

「耳にしてません。今のところ、私と大和のみで留めています。」

そう。
私は奏言葉を漏らすと、すぐに新に向き直す。

「優杏さんにはまだこれは言わないように。まぁ、いずれバレるでしょうが、内密に調べてちょうだい。」

「承知。分かり次第お伝え致します。」

そう言って新は下がった。

人身売買と優杏さんの情報網以外に澤田は何かを必要としてるの?
一体何を…。

「うん、色んな情報で頭が混乱してるわ…。」

気分転換にテレビでもつけようかな。

テレビをつけ、ランダムにチャンネルを回す。

「平日の朝だものね、ニュースよねー。」

でも今はニュースはいいや。
苦笑いになってるに違いないと思いながら、更にチャンネルを回す。

「ニュース以外って言ったら、これかなー?」

私がつけたのは、某教育テレビ。

子ども達と大人で、英語の勉強を歌やゲームでやっていくという番組。

小さい頃よく清宮で観てたっけなー。
適当に回して、結果教育番組…笑える。


『今日は、光という英語について勉強だよ!』

『知ってる知ってるー!lightでしょー?』

『That's right!良く知ってるね!発音も素晴らしい!でもー、光という言葉、英語では様々な表現の仕方があるんだよ!』

『えー!?lightって言う、照すとかそんな感じのだけじゃないのー?』

『実はlightは光,灯り,明り,火、shineは光, 栄光, 栄華, 朗らか, 英名, 栄耀、gleamは朗らか, 光, ぎらぎらとってそれぞれ意味が変わってくるんだよ!』

!?

もしかして!

部屋から飛び出した私にみんなが驚く。

でも、そんなのお構いなしに、私はある部屋まで向かう。