......というより、本当は、真広の答えを聞くのが怖いだけなのかもしれない。
そんな私をさらに苦しめるのは、真広が「もう少し待って欲しい」と私に反対したから。
さっきまで早くここから出たいと思っていたのに。
誰が出るかって争いにすらなっていたのに。
出ようと思えばすぐにでも出られるはずなのに。
真広に全ての決定権があるのが、憎い。
だって私がここから出られないのはもう確実なんだから。
私の中でどろどろとした黒い感情が渦巻いていた。だって、だって、だって。誰にも分かるわけない。この先もこの部屋で一生、出られないという絶望は。



