ストロベリー・ゲーム


「どうしてこのタイミングだったんだろうね」

「え?」


真広がいなくなって、涙を拭いながら藍子が呟いた。


「高校二年生になってすぐ。このタイミングで、どうしていきなり集められたんだろう? もう何年も前の話なのに」

「真広のおじいさんに聞かないと分からないよね」


もしかして、ここに来る直前に、三人がなにかのきっかけで苺の事件を思い出したりしたんだろうか?
なんて、そんな都合のいいことはないだろうけど。



ふと、藍子が私の方をじっと見ていることに気づく。
「どうしたの」と尋ねれば、藍子はこんなことを話し始めた。