「桐江くんが苺を食べて欲しい。私が、昔苺を盗んだ犯人だから」 「いや、待てよ。そんなことしたら幽閉されるだろ」 頭おかしいんじゃないかとでも言いたげな顔をして、私を見つめる真広。 顔が引きつっていた。真広にはちゃんと分かってもらいたい。 また巡り合えたこの縁を大事にして、私を守ってくれたから。 私が返せるのはこれぐらいしかない。 「分かってると思うけど、どう考えても、一番悪いのは私なの」 「......そんなことない」 「桐江くん、優しいからそう言ってくれるんだよね」