藍子と真広に直接かかわりがあるわけではない。
事件があったから交わった。
こんな私が二人の間に入って何ができるの?
私が苺を食べて助かる理由は? なんだ?
「身内だから許されるとでも? そっちが言わなかったのにも非はあるでしょ! 全部あたし達のせいにしないでくれる?」
「“あたし達”ってなんだよ。藍子だけだろ、悪いのは」
藍子は罪を半分こしてくれている。
真広は私の罪を消そうとしてくれている。
二人とも優しいのに、向いている方向が真逆なんだ。
かみ合わないのはそういうわけだ。
......もう、いいのに。



