ストロベリー・ゲーム


死にそう。死ぬ。どうしろって言うんだ。こんなの、無理だろ、俺一人で。

はあはあと飢えた獣みたいな変な息をしていた。苦しい。めちゃくちゃ苦しい。息ができない。息が――――





「真広、大丈夫?」



目の前にセーラー服の女の子がいた。俺を覗き込むような姿勢だった。

それが藍子だと分かるまでに少し時間がかかった。視界がぐるぐると回る。気分が悪い。ブレザーを着て寝ていたから汗をぐっしょりかいていた。床で寝たせいか、体が痛い。

目元を腕で隠して、なるべく平静を装って答えた。


「うん、大丈夫」

「うなされてたよ」