ああ、確かに、と納得して頷く。
名前は知っているが、お互いの出身校や趣味は何も知らないし。
「自己紹介する?」と真広が私を見る。
「うん、しよう! せっかくだし」
気まずくなりたくなかったのもある。
それから私達は簡単に、自己紹介を始める。
吉澤藍子。十六歳。
血液型はAB型。趣味は特になし。部活は帰宅部。
高校は海の近くにある進学校。頭が良いことが有名で名前はちらっと聞いたことがある高校だった。
桐江真広。十六歳。
血液型はB型。趣味はこれもまた特になし。部活は弓道部。
高校は隣町の普通高校。この高校は近くにあるから知っている。
そして私、西堂怜美。



