ストロベリー・ゲーム


全然話してなかったんだ、こうなる前に。「死」を実感させるのが怖くて、真広のことを遠ざけすぎてしまった。なにか一つ二つくらい、話しておけばよかった。

......そう。あの苺の事件のことも。
怜美という女の子のことも、まだ忘れていない。その友達の藍子という子のことも。

怜美、藍子、真広。

三人を集めて、一度いっぺんに叱ってやればよかった。
盗みを犯したことをまだ覚えているだろうか。
覚えていて、たまにそれを後ろめたく思うのなら、罪の意識を晴らしてあげたかった。





土と草の匂いが鼻腔を刺す。

気づいたら俺は、畑の中にいた。