京極が生きていたことも、死んだことも、俺の人生を変えた。
京極がいなかったら悪い方向に行っていたと思う。
いなくなっても悪い方向に行っていた――――はずだった。
あれから俺は魂が抜けたみたいになって、用もなく交番の前をうろついたり、夜中に家を出てあてもなく歩いたりした。馬鹿みたいだ。一人、大切な人が死んだことで自分の人生が終わったみたいな気がして。
でもそんな俺を見ていてくれた人がいる。
後に彼女は俺の妻になり、何十年という時を、嫌な顔一つせずに共に過ごしてくれた。
高校三年生。あの夏の日、真実を伝えてくれただけじゃなかった。
いつだったか彼女が話してくれた。



