目頭が熱い。息が上手くできない。頬を伝う涙が、地面に引っ張られるみたいに落ちていく。冷たい涙が顔の熱を冷ましていく。
空を仰げば、眼球を覆う涙の海が、太陽の光の反射を繰り返して網膜を焦がす。心を沈める悲しみが、どこからともなく湧いてきて止まらない。頭も胸もいっぱいいっぱいで、
「大丈夫。大丈夫だから......見ないでくれる?」
余裕のない自分の姿を見られるのが怖くて、両腕を交差して顔を覆った。声が震え、吐く息が途切れ途切れになる。べたべたになった顔で妹の顔を遮って見れば、少し心が落ち着いた。
でも、彼女は、
「兄がよくあなたの話をしていましたよ。仲良くしてくださって、ありがとう」
京極がいないことの証明なんてしてほしくない。
もう喋るな、喋るな。ぐっと目を瞑って、叫びそうになるのを堪える。
「どうしても伝えたかったの、あれからずっと待っていたの。交番の前を通るかな、と思って......。来てくれて嬉しい」
「言うなよそんなこと」



