――――真広のことも放っておけそう?



「あ......」


一瞬、脳裏に浮かんだことに、私は我に返る。
藍子は私と苺を食べて二人が助かることを望んでいる。それは分かるよ、でも。


「桐江くんのこと、もう少し知りたいの。もし怪しいようなら、二人で食べよう? 今はまだ、大丈夫なんだし」

「まあ、良いけど......」


納得はいっていないようだけど、藍子を説得することは出来た。
よかった、これで、話し合いはできそう......。

と、私が安堵の息をついたら、ちょうど真広が戻ってきた。


ドアが開く。