急いでチャットアプリを開くが、そこに二人の連絡先はない。

......そうか、私達、繋がってないじゃん。あれで過去が変わっても、今に至るまでになにが変わったのかは正確には分からない。もしかしたらあれ以来会ってなかったの?

そんなの前と同じだ。
真広のおじいさんが私達を叱る前と、変わってない。


こんな、こんなことって。

全部あの人がやっていたことも無駄だったのか。



画面に触れて固まった指先。スカートの丈の足らない膝下が、冷たいアスファルトに触れて冷えていくのを感じた。

真広はどうなったんだ、あの後。藍子なら分かるはずだ。一緒に小屋から出たんだから。せめて藍子に会って話を聞きたい。でも、どうやって?

ぐるぐるめぐる思考。