自分の声が跳ね返ってくる。部屋の中に響き渡る。ドアの向こうが知りたい。何が起こっているのか、知りたい。でも私には……もうその権利もないっていうの? 突き落とされるような絶望が、私を飲み込んでいく。ねえ、ねえ……こんなことって!! 返事が来るまで一瞬、間があった。 気のせいかもしれない。心なしか女の子の声が似ていたんだ。 「真広を守って、お願い」 ……藍子に。