怜美や藍子に言わないといけないことがある。 あれから俺は祖父母のために、一人暮らしとアルバイトをやめることにした。アルバイトで稼いだお金は少ないけど、祖母に渡した。少しでも家計の足しになればと思った。 大切な人を目の前で失うのが怖かった。 でも遠くで失って後から気づくのも嫌だった。 『じゃあ、俺らのことはもう放っておけ。自分のことだけに専念しろ』 放っておけるわけがなかった。