ストロベリー・ゲーム


中学三年生にもなれば、以前と変わらない生活ができるまで回復した。そして高校受験を目の前に、俺はある決意を固めていた。


リビングでテレビを見ている祖父に話しかける。「じいちゃん」と言うと、祖父はテレビから目を離してこちらを振り返った。

お気に入りの青の座布団の上に胡坐をかいている祖父。もう七十歳も超えている。昔より元気がなくなった。まだまだ健康ではあるけど。



「俺、一人暮らしするよ、高校から」


祖母に家事も教わった。もう自分でできる。
なんでもとは言わない。きついと分かっているし、これから先何が起こるかなんて分からないんだし。嫌になるかもしれないけど。


「アルバイトもする。だから小遣いはいらない」

「迷惑をかけたくないないとでも思ってるのか」