何が起きているのか分からない。
声を出さないと全てを壊してしまいそうだ。気持ち悪い。抑えられない。吐き気がするくらい強い破壊衝動。脳みそを食い尽くす希死念慮。無理だろ、無理、無理だ無理だ無理だ。
「あああああああああああああああ」
両手で自分を抱きしめるような体勢で、その場に崩れ落ちた。
鼻で大きく息を吸って、二の腕に爪を立てて歯を食いしばる。息ができない。窒息しそう。
「ううううううううう、あああ」
俺はなんで助かってしまったんだろう。
生きていることがこんなにも後ろめたい。
もうなにもない。なにも俺が俺でいる意味がない。
死にたい。死ねばよかった。俺が死ねばよかったのに。



