「ウソだろ…あの清純な美少女が、この厚かましいオバサンのキミーとか…誰か嘘だと言ってくれ…」

「誰が厚かましいオバサンだよ!」

理森は、その場で膝から崩れていった。

「何よ。こんな奇跡的に、一生引きずる予定だった美少女と再会できて嬉しくないわけ?」

「いや…なんかちょっと、もう混乱してよくわからない…」

やっぱりダメだな、この男。

「これでわかったでしょ?そんな夢見て、奇跡が起こったところで、現実の女はこんなもんだってこと」

「そんなもんかなぁ…」

「往生際悪すぎ。太ったりハゲる前に、婚活したら?」

「わかったよ…そうする」

理森の長すぎた初恋は、こうして幕を閉じた。