青い夏の、わすれもの。

「ほんと、不思議なやつだなって思った」

「でも、わたしのこと見捨てないでくれた。今でもこうしてわたしの力になってくれる。本当に嬉しいし、心の底から感謝してるよ。ありがとう、さつまくん」

「なら、ハーゲンダッツストロベリー味、帰りによろしく」


ハーゲンダッツを忘れずに催促してくるあたり、やはり熱狂的ファンと見た。

アイス好きの彼にはこれからもアイスを与えて色々とたのみごとをしよう。

そう思っていると、さつまくんがこちらを軽蔑するような眼差しで見つめながら言った。


「てか、山本って、人をこき使うよな」

「こき使ってなんかないよ。ちゃんと頼んで褒美も与えてるじゃん」

「報酬やってるからっていっても人を使ってるのは確かだ。その人使いの荒さは何起因なんだ?親友の影響か?ほら、いっつも一緒にいるあの無駄に明るいやつ」

「爽のことそんな風に言わないで!すっごくピュアで真っ直ぐでいいこなんだから」

「そ」

「何その素っ気ない感じ。気に入らない」

「別に気にいってもらおうとなんて思ってない」

「む~~っ!」