「ねぇねぇ、その髪型どうしたの?」

「こ、これはその...リクエストされたから」

「風くんもそんなこと言うんだ。なんか意外だなぁ」


わたしがそんなことを言うと、今度は華ちゃんから攻撃された。


「澪、前より大人っぽくなったよね?メイク変えた?」

「まぁ、うん。夏終わったし、今日から新学期だし、心機一転ってことで」

「そっか。いいね!」


そう素直に受け入れてくれる華ちゃんは優しい。

それに引き換え、爽はひねくれている。


「いやぁ、それだけじゃないと思うんだよね~。なんかこう...大人の階段上ったっていうかさ、そういう風にあたしには見えるんだが。どうでしょう、澪さん?」

「そういうの聞くのってどうなの?恥ずかしくないの?デリカシーに欠けるとか思わない?」

「うん、全く」


こりゃ、困った娘だ。

先行き不安になる。

2人はまだ付き合ってるわけじゃないんだから、もうちょっと女性らしく振る舞った方が良いと思うんだよなぁ。

その矢先のことだった。