青い夏の、わすれもの。

館内に魁くんの声が響き渡った。

わたしは慌てて口元に人差し指を持ってきて、「しーっ!」と合図をした。

魁くんは一瞬「やべ」って顔をしたけど、すぐに真剣な表情に戻った。

その眼差しから魁くんの熱い気持ちが伝わってきて、わたしの胸は、まるで矢がぐさりと刺さったようにズキズキと痛んだ。


「これ、澪のためにバイトして、澪に似合うかなって思って買ったんだ。だから...受け取ってくれ。よろしくお願いします」


わたしの心に2つの竜巻が現れた。

1つは魁くんの想いを受け取ってあげたいという気持ち。

もう1つは受け取ってしまったら、もう引き返せないから断るなら今だという気持ち。

二者択一。

もう...選ぶしかないんだ。

たとえどんな結末を迎えたとしても、それも運命だと受け止めるしかないんだ。

傷ついても、

傷つけても、

選択するべきなんだ。


わたしは...どうしたい?


ぐるぐると様々な考えや感情が身体中でぶつかり、出血する。

そこから漏れたものは一体どんな色をしているのだろう。

赤なのか青なのかそれとも...

別の色なのか。

わたしには...見えない。

なら、どうすればいい?

どうすることが正解なの?

わたし...

わたし......

わたし......