青い夏の、わすれもの。

ペアごとに分かれ、いよいよ見学が始まった。

朝吹くんは海の生き物に詳しい人だったから、1つの水槽の前で何分間もじっくり見ていた。

私もそういうタイプだから、見ている間はほぼ一言も話さず、移動の時に感想を述べる感じだった。


「さっきのタテジマキンチャクダイ、すごくカラフルだったよね?私、あんなに色とりどりな水槽みたことなかった」

「うん。同じ海であんなに色違うなんて本当にすごい。魚も人間と同じで十魚(じゅううお)十色なんだなって思った」

「ふふっ、何その造語。面白い」