なんてくだらないやり取りを繰り返しているうちに、いつしか心に降り注いでいた雨は止んだ。

羽が生えたように心が軽くなり、どこまでも飛んでいけそうな気さえした。

わたしはティッシュで鼻をかみ、ハンカチで目元を押さえ、ある程度顔が整ってからさつまくんに視線を流した。


「行こ」

「ったく、どっちが当事者だよ」


わたしの隣にさつまくんが並ぶ。

入学当初はわたしと同じ目線で話していたのに、今はもうわたしがかなり首を上げない目が合わなくなった。

確かに月日は流れたんだ。

今、実感した。