それなのになかなか婚約者が決まらない理由の一つに、プリリア王女のことがある。貴族連中はプリリア王女のお気に入りのアルフォークを娘に宛がうことで王族の不審を買うことを嫌った。そのため、アルフォークは二十四歳の今も独身で婚約者もいない。挙げ句の果てに幼なじみとの禁断の恋の噂だ。
「まあまあ、そう睨むな」
エクリードはけらけらと笑いながら、アルフォークの肩をぽんぽんと叩いた。アルフォークははぁっとため息をついて、手に持っていた花を机の上に置いた。
「へえ、これがその不思議な花か。見た目は普通の花だね」
ルーエンは花束を持ち上げてしげしげと眺めた。最初に渡された花束をプリリア王女に取られてしまったため、アルフォークは代わりに昨日お土産にとスーリアからプレゼントされた花束をルーエンの元に持ってきた。美しく咲く花が藍色のリボンでまとめられ、かわいらしい花束になっている。
「何かわかるか?」
「うーん。花からは特に魔力を感じないな。ちょっとばらすよ」
「まあまあ、そう睨むな」
エクリードはけらけらと笑いながら、アルフォークの肩をぽんぽんと叩いた。アルフォークははぁっとため息をついて、手に持っていた花を机の上に置いた。
「へえ、これがその不思議な花か。見た目は普通の花だね」
ルーエンは花束を持ち上げてしげしげと眺めた。最初に渡された花束をプリリア王女に取られてしまったため、アルフォークは代わりに昨日お土産にとスーリアからプレゼントされた花束をルーエンの元に持ってきた。美しく咲く花が藍色のリボンでまとめられ、かわいらしい花束になっている。
「何かわかるか?」
「うーん。花からは特に魔力を感じないな。ちょっとばらすよ」



