アルフォークの申し出にスーリアは笑顔で頷くと、そそくさと一人で自分の花畑に戻っていった。しばらくして戻ってきたスーリアの手には摘み取ったばかりの花を簡単にまとめた花束が握られている。その様子を見て、アルフォークは心の中で苦笑した。どうやら自分は『魔法騎士団長でありながら花を愛でるのが好きな乙女チックな男』ということで彼女の中でイメージが確定したようだ。

「これ、良かったらどうぞ」

 案の定、笑顔のスーリアはお土産にと彼女の育てる花畑の花で作った花束を手渡してきた。

「ありがとう」

 アルフォークは有難くそれを受け取ると、スティフとともにスーリアの自宅を後にした。