「……どうなっている?」 アルフォークは事切れたサンダードラゴンを呆然と眺め、自身の手に視線を移した。鎧を付けた手は問題なく動く。自分は無傷で生きている。死(・)ん(・)で(・)お(・)か(・)し(・)く(・)な(・)か(・)っ(・)た(・)は(・)ず(・)な(・)の(・)に(・)。 周囲では今日の快挙を喜び、部下達がお互いにねぎらいの言葉を掛け合っていた。 *** 自身の執務室に戻ったアルフォークは今日のことを思い返していた。