「ルーエンさん、これはどういうこと?」
「リアちゃん……」
「説明して! アルは嘘をついている。問題は、なぜそんな嘘をついたのかということよ。返答によっては、本当にもう花は渡さない」

 スーリアがルーエンに詰め寄ろうとしたその時、「ルーエン、スーリア!」を呼ぶ声がした。スーリアはハッとしてそちらを振り向いた。

「エリクさん?」

 そこにはエクリードがいた。
 スーリアは突然のエクリードの登場に困惑した。エクリードはそんなスーリアの様子に構うこと無く、スーリアの前に来た。

「ルーを探していたんだが、スーリアもいるならちょうどよかった。スーリア、来てくれないか? スーリアの花畑を見て欲しい」
「私の花畑を?」

 スーリアは王宮の花畑を、一カ月以上世話していない。来てはいけないと禁じられたので、世話に来れなかったのだ。なので、今どうなっているのかは、全く知らなかった。エクリードはスーリアを見つめ、落ち着いた声で一言いった。