エクリードは考え込むように顎に手をあてた。

「スネークキメラがどこかに逃げたのかも知れないと思ってあの後も何日も捜索したんだ。人を襲っては大変だからな。だが、どこにも居なかった。やはり、裏の世界に帰ったのか……」

 アルフォークも腕を組んで考え込んだ。
 開いた空間の歪みから魔獣が迷い込むことは度々ある。しかし、一瞬で戻って空間の歪みが正されるなど聞いたことが無い。

「どうなっている?」

 小さく呟いた疑問に答える者はいない。
 三人は草原を暫くうろうろしたが、何の収穫もなくその場を後にした。