目頭に涙が浮かび、視界が霞む。

──私はきっと、騙されていたのね?

 好きだと言われて信じ込み、舞い上がっていたスーリアは、アルフォークからしたらさぞかし滑稽に見えただろう。
 泣いている顔を見られるのが悔しくて、スーリアはくるりと踵を返すとその場から逃げだした。

「スー、待ってくれ!」

 アルフォークが叫び声が聞こえたけれど、スーリアは振り返らなかった。