シュウユに微笑みかけられ、スーリアは赤面した。
 自分の気持ちというのは、すなわちアルフォークへの恋心だろう。薄々知ってはいたが、目の前の女神は何もかもをお見通しなのだ。

「他には何か、私が知っておくべきことはある?」
「そうね……さっき、花は神力の器と言ったけれど、恵ちゃん自身は器に力を注ぐための水挿しのような役目なの。だから、恵ちゃんが精神的に満たされている時ほど神力はうまく注がれる。けれど、逆に恵ちゃんが深く悲しんでいたり、もうこんな力はいらないと思えばうまく力は注がれない。つまり、恵ちゃん次第なのよ」
「私次第?」

 スーリアは今のシュウユの話の意味をもう一度考えたけれど、よくわからなかった。

「そう。恵ちゃん次第」
「ふーん」

 自分自身にそんな役目があると言われても、スーリアには実感がない。シュウユはスーリアを見つめたまま、柔らかい笑みを浮かべている。

「ねえ、シュウユ様。私は上手くやれているかしら?」

 スーリアはおずおずと尋ねた。
 浄化をしてこいと言われて地上に降り立ち、早半年が経つ。自分がきちんと役目を果たせているのか、スーリアは不安だった。