スーリアはエリクの姿に戸惑った。真っ白な上着とズボンは皺一つなくパリッとしており、金の肩章がついている。袖の部分にも金糸を使った模様が入っており、見るからに高そうだ。

 エリクはすぐにスーリアのところまで降りてきた。

「ああ。スーリアは?」
「装花師の手伝いです。花瓶から引き抜く人が後を絶たないので、花畑に花を取りに行こうかと思って」
「装花師の手伝い?」

 エリクは僅かに眉間に皺を寄せた。沈黙したままじっとスーリアを見下ろしてくるので、スーリアは居心地の悪さを感じた。

「そのネックレスは?」

 エリクの視線は、アルフォークからもらった魔法石のネックレスへと向いていた。

「これですか? 友人に貰いました」
「友人……ね」

 エリクが意味ありげに言葉を切る。