「これからは男も料理が出来た方がいいと気付いたのです。煮物は作るのに二時間もかりました。殿下もどうぞ」 「そうなのか? それは初耳だな」 エクリードは意外な話に目を丸くし、おずおずと料理を口に運んだ。 「まあ、うまいな」 「それは光栄です」 魔法騎士団長が噂の二人に嬉々として料理を振る舞う姿は複数の侍女に目撃されたのだった。