「なんでも主役の近衛騎士の恋人に彼が仕える王子が加わるらしいよ。男三人の三角関係」

 アルフォークとエクリードが同時に盛大に紅茶を噴き出した。

「何で! ルー! ちゃんとマニエルのところに行ったんだろうな!?」
「もちろん。スーリアちゃんの花をすごく喜んでたよ。それに、その小説の話はマニエルに聞いたんだもん」

 あっけらかんとした様子の幼馴染の様子に、アルフォークは頭を抱えた。そして、ようやく侍女の意味ありげな視線の理由に気付いたのだった。