光が影を照らすとき

「...俺ね、今日で修学旅行終わりで、明日には東京に帰ってるんだ。」

「そ、そうなの...?」

灯向は少し悲しそうな表情をして、俺を見つめた。

「うん、だから、しばらくはここに来れないんだ。」

「あ...。」

灯向は俯いて、泣きそうな表情になった。

「んー、でも俺、ここ気に入っちゃったなー。だから、大人になったらここ来ちゃおうかなー。」

「え、ほんと?!」

「うん、俺、どうせ一人暮らしだから、ここに来ちゃおっかなって。」