「wwwww」「うんうん、それで〜」
放課になると、教室のあちこちから色んな人の話し声が聞こえてきた。
でも、俺に話しかけてくる人はいない。
いつもそうだ。
俺に友達は居ない。
誰も俺の事なんて気にかけていない。
両親ももう何年も前に他界したし、今は一人暮らしだ。
初めは色々苦労したけど、今はバイトを掛け持って何とか生活出来ている。
塾とかには行けないから、みんなより少し成績は劣るけど...
別に関係ない。
どれだけみんなと成績の差があろうとも、誰も比較なんてしてこないし。
俺は影みたいに、暗くて、誰にも気にされない存在。
それで構わない、そう、思っていた。



