その後、私たちは裏庭にやってきた。
お気に入りの、木の下に腰掛ける。
隣で、芝生の上にゴロンと横になったクリリンが、ただまっすぐ夕焼けの空を眺めている。
校庭でやっている野外ライブの音楽が、夕焼けの空を浮遊している。
私は思い切って、さっきの疑問をぶつけてみることにした。
「ねぇ。クリリン今、恋してるの!?」
クリリンは一呼吸おいてから答えた。
「……まあな」
クリリン…誰かが好きなんだ……
─ズキン…─
胸の奥のほうに痛みが走る。
「だ、誰が好きなの?」
「……教えない…」
「なんで!?」
「今のお前には教えられない」
今の私には教えられないってどういう事?


