暗幕ののれんを潜り抜けると、遮断された薄暗い空間が出来上がっていた。
いつも使っている教室じゃないみたい…。
暗いだけでも恐いっていうのに…。
一体、どんな仕掛けが飛び出してくるのかと想像しただけで、緊張してくる…。
ううう…。
やっぱりこの人、悪魔や…。
鬼!人でなし!
私は心の中で悪態をつく。
そして前を行く、悪魔を睨みつけた。
その悪魔は、人の心を読み取る能力も持っていたようで、後ろを振り返り「お前ビビってんの?」とバカにしたような口ぶりで聞いてきた。
私はムッとなり、
「全然!」と返す。
「ふーん。
そりゃ頼もしいな」
とまた、からかうような口調で、ニヤリと笑う。
くーーー!!
人をバカにしてー!
…でも、どんな仕掛けが飛び出してくるんだろう…。
”世界一恐いお化け屋敷”と銘打っているだけに、きっとさぞや恐いん……
…………
「入ってきたの瀬戸内くんだよ!」
「暗くてよく見えなぁい!」
「一緒にいる女誰よー!」
「アイツが恐がるところ見てやろうぜ!」
「俺が脅かす!」
────………
アレ?


