一体何をするの!?
どうして私は教室に戻っちゃダメなの?
聞きたいことはたくさんあった。
でも、クリリンに口を押さえられているせいで、言葉に出すことが出来ないため、目で訴えようとクリリンを見上げる。
でもクリリンは、チャーリーがいる方向をジッと見ていた。
私もクリリンの目線を追ってみると、チャーリーがどんどんこちらに近づいてくるのが見える。
すると、クリリンは私の口を押さえたまま、私の肩を押した。
後ろの壁に押し付けられた。
クリリンと、壁の間にサンドイッチされた私。
背中には壁の無機質な冷たさ。
お腹にはクリリンの体温の暖かさ。
ちょうどクリリンの胸の位置に、私の頭がくるのでクリリンの心臓の音が聞こえる。
ドクン…ドクン…ドクン─…
これはクリリンの心音?
それとも私の心音?
このドキドキはなに?
かくれんぼしているような状況だから、鬼に見つからないかドキドキしているの?
クリリンのシャツから洗剤のいい匂いが漂ってきて、その匂いにまた私はドキドキした。
なんで私はこんなにドキドキしているの─…?


