~~~キーンコーンカーンコーン~~~


休み時間を告げるチャイムが鳴った。


私には関係ない。


休み時間の間も本を静かに読み続けていた。


休み時間ともあって、


中庭が賑やかになり始めた。


「キャァ〜!!」


アイドルを追いかけているかのような


女子の奇声。


私は、中庭を見た。


男子が、数名の女子に追いかけられていた。


…すごっ…。


名札を見たら色は水色…2年達だ。


どんな色男なんだ?


私は、男子の顔を見た。



…えっ?!



女性的な綺麗な…顔立ち。



癖毛の髪が風になびく。


笑うと頬にシワがよる。



なんだろう?目が離せない。


女子と話す声が聞こえてきた。


彼の声は、少し高め。


照れながら、髪をかいている…


彼を観察しながら



ボーっと見てしまっていたのだと



気がついたのは…。


彼が…。



…こちらを見た?!



からだ!


確かににこっちを見た!


慌てて、本の方に顔を向けた。


…ヤダ!…気がついた?


私は目をギューッとつむった。


私は、本を読むどころではなくなって、


2年男子で頭の中がいっぱいになっていた。