眠ると、あいつらが出てきて
逃げ回る夢を見たり、
怖さで目が覚めてしまって…。

中々、寝付けなかった…。


悔しい…な。


カーテンの向こうからは、朝日が差し込んできた。


何もなかったかのように…。
いつもの朝…。

「ゆうき…くん…。会いたい…。声が聞きたい…よ…。ゆうき…くん」


涙が音を立てずにスーッと頬を伝い
流れ落ちて


布団を両手でギューっと強く握りしめた。


一一…トントン

ドアをノックしながら、

「雫久…。ご飯食べない?起きて来れそう?


お母さんが、心配そうに私を気遣いながら
ドアの向こうから声をかけてくれてた。

「大丈夫だよ。すぐ行くね……。
お母さん…、心配させて…ごめんなさい…」


「何言ってるの?無事でよかったわ。
じゃ、食事一緒に食べようね。
待ってるから」


「うん。ありがとう〜。すぐ行くっ」


私は、ベッドから降りて


カーテンを開けた。


…まっまぶしぃ〜


変わらない朝日の陽を浴びた。


思いっきり背伸びをしてみた!

…気持ちいぃ〜。


何も変わらない朝日は…。とても、救いだ。


学校へ行けば。


色々な現実が待っている。
今までとは、また、違う生活が始まる。
怖くない…とゆうと、嘘になるけれど、

…しっかりしなきゃ!ゆうきくんがいる!
私も強くなんなきゃ!

って気持ちの方が強い。

負けない!変わるきっかけなんだって。


私は、制服に着替えて
台所へ向かった。

寝巻きで台所へ行くと、母はきっと
休む?無理しないで?と心配するから。

制服に着替えていたら
学校へわたしは行きますって
意思表示と、自分の気持ちが揺るがないように。