数日、ゆうきくんの姿を

全く見かける事すらなくなり…


ざわついていた心は、

少しづつ落ち着き出していた。


そんな時、


ローカで

バスケ部が数名険しい顔をしながら


集まって何やら話していた。


私は…すみません…と小声で言いながら


端の方を通ろうとした時


「ゆうき…大丈夫かな?
親父に殴られたらしいぜ…
手を骨折したらしくて…
親父さんは、酒乱らしい…」


……えっ?今…何て?!


「あいつ、まだ、しばらく学校休むかもだよな。今日、先生が見に行くって、
試合…無理だよな…あんだけ頑張ってたのにな…」


皆は、うつむいた。


……ゆうきくん!…ゆうきくん!

私の頭の中で、ずっと
ゆうきくんの名前を呼んだ。


―――ドン!!


壁を叩く大きな音に皆んなが音の方を見た。


…あっ…ゆっゆうきくん?!!?!!



「…えっ!?ゆっゆうきじゃん!」

バスケ部メンバーの一人がゆうと

一斉に

おぉぉ!!ゆうきぃぃーー!!!!


と、皆んなで駆け寄り


彼を囲んだ。