「フリージアさん、あなたのおかげで全員を助けられました!本当によかった!」

サルビアがそう言い、シオンが微笑むとフリージアはその場に崩れ落ちて泣き始める。泣き崩れたフリージアを、レイモンドとレティシアが抱き締め、エヴァンがハンカチを差し出した。

「フリージアさん、お疲れ様でした」

フィオナがそう言葉をかけると、「ありがとう……!」とフリージアは涙を流しながら言う。何度も何度も、「ありがとう」と言っていた。

ジョンを失った悲しみ、そして後悔は消えることはない。フリージアが生きる限り心のどこかでそれは生きている。しかし、もう前を向いて行かなくてはならない時だ。

「ご飯、食べに行きましょう!」

ひとしきり泣いた後、フリージアは初めて笑顔を見せて言う。フィオナ以外、全員が笑った。

「もちろん!行きましょう!」

エヴァンがフリージアの手を取る。そして、特殊捜査チームの全員でレストランへと向かう。サルビアが貸し切りにしてくれたため、どれだけ騒いでも問題はない。