Tear Flowers〜それぞれの正義〜

一瞬のことだった。遠くから銃声がしたような気がした刹那、ジョンさんがその場に倒れる。辺りに血が広がって、俺は狙撃されたとすぐに気付いた。

「ジョンさん!ジョンさん!」

俺は慌てて止血しようとして、すぐに気付く。銃弾はジョンさんの心臓を貫いていた。だから、もう彼はーーー。

「……また、守れなかった……」

今度は全てが手遅れとなってしまった。もうジョンさんは笑ってくれない。一緒にご飯を食べたり、酒を飲むこともできない。後輩たちが誰もが憧れる先輩を、俺が奪ってしまった。

「ああッ……ううッ……!」

涙が止まらない。溢れて、溢れて、声に出さずに流れていく。守れなかった自分が憎くて、この組織も憎くて、どこにぶつけたらいいのかわからない感情ばかりだった。

捜査本部に戻った後、俺はあの組織のメンバーが逃走したことを知った。その時にジョンさんは狙撃されたんだ。でも、それを聞いてもただ涙が出るだけだった。

ジョンさんがいなくなってから、俺は人の声が聞こえてくるようになった。そして、みんな俺がジョンさんを守れなかったことを口で言わなくても心の中で責めてきた。