リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-

「え、えっと……今日はここで歌うんですか?」


総長にガン見されて怖いから、問いかけてみた。


「違う……今日は歌わなくていい」


じゃあ何をされるんだ。

久々に身の危険を感じる。


「お前…どうしてこの高校に入った?」

「理由、ですか?」


しかしただの質疑応答が始まったので内心ひと安心。

首をかしげると、いっせいに視線が私の元へ。


「えっと、そんな大した理由じゃないって言うか……なんていうか……」


おかしいな、高校の面接でもこんなに緊張しなかったのに。

ヤンキーに囲まれてしどろもどろになっちゃってる。


「それで、理由は?」

「あっと……正直言うと、お父さんに勧められたから……です」


ばくばくしてる心臓に負けまいと志望動機に答える。

私の話に耳を傾ける雷神たちは、なぜか固唾を飲んで見守っていた。


「で、お前の親父の名前は…──」


続いて、2つ目の質問へ入る総長。

え、お父さんの名前?なんでそんなこと聞くんだろう?

私のお父さんは、建設会社で働いている若干36歳の──



「……安西雷人(らいと)か?」