リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-

それからしばらく状況が把握できなかった。


「やっと来たか……」


テーブルを囲うように設置されているひとりがけのソファーの奥、つまり上座には、総長が前屈みになってソファーに座っている。


「璃輝お前、パシらせたのか?」


左横には颯先輩。


「違ぇよ人聞き悪いな。
俺なら連れて来れるって、龍生が断言したんだよ」


向かって右には璃輝さん。


「……誰だ、龍生って」

「やっほー、優凛ちゃん」


那智は総長の背後に立って腕組みして、桜汰先輩は手前左のソファーに座ってヒラヒラ手を振る。


「……チッ、来たのかよ」


手前右にはサルが体育座りで膝を抱えて舌打ち。

お前は相変わらずの態度だな!


「……それじゃ、俺はこれで」

「おう、ありがとな龍生!」


ピシャ、と閉まった扉、閉じ込められた私。


「……何ここ!?」


意味がわからない部屋に踏み込んでしまった!

だって外見は教室なのに、内装はおしゃれな部屋だよ!?

机じゃなくてガラステーブルがあって、椅子じゃなくてソファーが置いてある。

タイルじゃなくてフローリングで、蛍光灯じゃなくて、なんと小さめのシャンデリア。

正直、校長室より金使ってそう。


「ゴージャス……」

「優凛、座れ」


くいっとアゴで座れと指示をする総長。

言われた通りその場に正座した。